「空気を読む」のと「空気を読もうとする」のは全く違う。

「空気を読む」っていう表現が使われるようになってから、過剰に空気を読み過ぎて「むしろそれ、逆に空気読めてないんじゃね?」って思うこと、結構ありませんか?

先日、ガスコンロの新製品研修に行ってきまして。ハイブリッドコンロって言ったかな?IHとはまた違う、ガスの消費量を抑えたガスコンロなんですけど、スマホと連動したり、タッチパネルでの操作だったり、それはそれは近未来的な商品でした。

 

その商品説明をしてくれるのが、まぁ若くて綺麗なメーカー本社の女性社員の方なんですけど、関西方面の喋り口調なんです。

こっちではあまり聞き慣れないイントネーションだったのもあって、引きこまれるように話を聞いてたんですよね。

 

ほんで使い方もさることながら、やっぱ修理しに行くとどうしても「こういう汚れって落ちないの?」とか、そういう『お手入れに関する質問』ってのをされます。

そこで「いやー、私は修理する立場の人間なんでわかりませーん」じゃ話にならんので、ある程度の情報は叩きこまれることになるんです。

 

例えば、物によってはクレンザーとかそういう類の研磨剤が使えなかったりとか、あくまで基本的なことではあるんですけど、ちょっとした豆知識なんかも指導されます。

どっかで聞いたことがあるような「ここをこう!こう!こう!」みたいなテンポで豆知識を伝授してくれる女性社員の方、一生懸命やってますし、よどみなく喋ってはいますが、なんとなく実戦経験はなさそうな感じでした。

喋ることを何回も復唱してきた感はあるんですけど、一切こっちに視線を向けることなく、余裕がない感じと言うんでしょうか。

 

だからだと思うんですけど、彼女にとって絶対に悪気はないんです。ただ、その、なんて言うんでしょう。ガラス面がくすんだりしているところを綺麗にする裏技みたいなもんの説明で、度々「つるぴか」って言葉が飛び交うんですよね。

「これで磨いてあげると、大した力も入れずに簡単につるぴかの状態になります!」とか一生懸命やっとるわけです。こっちに視線をやってたら、絶対に出ないワードですよ。

 

こっちサイドは、それを修理する立場の中年~初老にかけての人間が多いので、言ったらアレですけど「つるぴか」に近い人が多いんですよね。「つるつる」と「ぴかぴか」の融合っつーかハイブリッドっつーか。

ほんで「それじゃあ、実際に誰かに実践してもらいましょう!」っつって、初めてこっちに視線をやった時の女性社員のリアクションったらないです。

 

「あっ、散々つるぴかって言っちゃったけど、このつるぴか率は一体なんなの!?」っていうのを懸命に隠そうとしている反応なんですよ。

そして実際に指名する人もフサフサの人を選ぼうと必死になって、後ろの方でスマホいじってるような若いフサフサの人を指名するっていう、なんとも言えない感じ。

 

挙句の果てに「これで、つる・・・光沢のある仕上がりになります!」とか、言い直したりして。その回り道のぎこちなさがまた、こちらの傷口をえぐるんですよね。

そこはもう「つるぴか」でいこうよ!散々デブってワードが飛び交った後の「ぽっちゃり」はフォローになんないって!

 

まぁなかなか楽しい感じの研修ではありましたが、肝心の新製品に関しては、従来製品よりもガスの消費量がほとんどないにも関わらず、電気調理器よりも料理自体のクオリティーも上がるっつーのがウリみたいですけど、本体価格が30万以上したのかな?もうちょい安くしないと売れないだろうなーって製品でした。

ハイブリッドだか何だか知りませんけど、こっちサイドのシャンプーの消費量の方がよっぽどハイブリッドです。

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コメント

  1. mamichansan より:

    「光沢」に大爆笑。
    自分だったら、言い換えようとして、
    「つるっつるのぴっかぴか!」
    とか口走って、墓穴を掘りそうです。ほほ。

  2. xx_mar0_xx より:

    マミーさん、お久しぶりです。
    受験生のアレじゃないですけど、やたら「スベる」に敏感になる気持ちが分かったような気がします。
    そして『つるの』という芸名にすら悪意を感じたりして。つるのさん、好きですけどね、はい。