閉店間際のスーパーに行くと、お惣菜コーナーを中心にちょっとした楽園みたいになってるんです。
それはそれは神々しい『半額』のシールが貼られてて「いえーいっ!」つって、次々とカゴに放り込むんですけど。
そのシールを貼る仕事の人がいるんですよ。右手の機械をピッピピッピいわせて。
それはそれは淡々とシールを貼っていくんですけど、その人が仕事してるときっつーのは、それを虎視眈々と狙ってるお客さんが何人か群がってまして。
海鳥の群がるとこには魚がいるって言いますけど「まさにそれやん!」って思うんですね。
人間のそれって、本当に性格がでて面白いんです。
ピタっと張り付いて狙うタイプとか、
興味ないフリしてても、横目でしっかり獲物を捉えているタイプとか、
そこで争うのは面倒だから、最終的に残ってるおこぼれを狙うタイプとか。
これって買い物に関してだけじゃなくて、色んなことに対して言えると思うんです。
例えば、恋愛に置き換えてみます?
好きな人に対して、ガンガンいけるタイプの人もいれば、
そういう行動は控えつつも、しっかりと野望を持ってるタイプもいるし、
おこぼれを狙うやつもいるってことです。
ガンガンいけるタイプはわかりやすいですよね。
「お前のこと、好きなんだよー」つって「早くOKのシール貼ってくれよー」って言ってるようなもんですから。
もうピッピピッピに、ピターって張り付いてますし。貼られた瞬間に持っていきますし。なんなら「これに貼ってー!」とか言い出すかも。
続いて、横目タイプの人間なんですけど「俺、興味ねーし」ってツンケンしてるんですよ。
でも、ある時、2人きりになって「ごめん、私とじゃ楽しくなかったよね?」的な発言に対して「すげー楽しかったよ」的なことをサラッと言うわけです。
その破壊力ったらないよ!っつって。
「ガンガンいくタイプがマシンガンなら、こっちはミサイルだよ!」つって。根本的な破壊力が違うのなんのって。
恋愛漫画でも、主人公に優しくしてくれる、言わばガンガンいくタイプの男っつーのは、最初ツンケンしてるタイプの男には敵わないんですよ。
「好きだって言ってくれたことは嬉しいよ。嬉しいけど、やっぱ、友達以上には見れないよ・・・」とか言いだすんです。
「私は、やっぱり、ツンケンが好きなの!」つって、シールの方からカゴに飛び込んできますわ。
一方で、最終的な余りものを狙うタイプですが、少し、シールのそれとは趣旨が変わるんですけど、他の人が捨てたところに向かうっつーか、なんつーか。
ハッキリ言うと、フラれて凹んでるところに付け込むんですね。
本来はフルプライスだったんですよ。でも、結果的に残ってしまって落ち込んでるとこに付け込むんですね。
「アイツらはオマエの魅力がわかってねぇ」と、言うわけです。
これで、無駄に争うことなく手に入れることができるんですけど『果たしてそれは自分の意志で手に入れたのか』ってことなんです。
言い方を変えると『相手の意志で選ぶように仕向けられたんじゃないか』ってことなんです。
これを読んでる男性の方にお聞きしますが、
横にいる女性、奥さんでもいいし彼女でもいいんですけど、
「その人は自分の意志で選んだって自信持って言えますか?」って話です。
「自分で選んだつもりでも、実は相手から選ばされてませんか?」って話です。
世の中の女性ってのは、こちら以上にしたたかでして、
本来、1000円で売りたいものの定価を2000円にして、そこに半額のシールを貼ってくるんですね。
世の中の男どもは「いえーいっ!」つって、すっげー食いつきみせてくるんですよ。
それは、ピッピピッピからしたら「ちょろいもんよ!」って感じなんです。
つまりピッピピッピは、一見こっちの味方のように思わせて、実はスパイ的な存在だったんです。
ということを踏まえまして。
当ブログでは、ピッピピッピの名称を『ニーナ』とします。
詳しくは24のシーズン1をご覧ください。