人は見た目で判断してもいいと思った。

近所の郵便局の女性従業員の方が結構キツイ感じの人でして。もう完全にタメ口なんです。近所の駄菓子屋さんでも今時見ないってレベルの人なんですけど、もうすごすぎるんです。

お医者さんとかでもたまにいますけど、なんなんでしょう?個人的には、中学生くらいのちゃんとした受け答えができる人に対しては敬語で接するようにしているので、もうそのフランクさの意味がわからないんですよね。

友達じゃねーんだからって。飲食店でふんぞり返って店員さんに注文する人とかいるじゃないですか?どんだけ偉いの?っつって甚だ疑問です。

ちょっといつもより早めに仕事から帰ってきたら、郵便局の不在連絡票が入ってまして、再配達依頼の電話をしたんですね。「コーポはてなに住んでる佐藤と言いますけどー」っつって。「不在連絡票見て連絡したんですけど再配達お願いしますー」っつって。

そしたら「下の名前は?」って意味だと思うんですけど「佐藤なに様???」って言われましてね。こっちからしたら「お前が何様???」って思って、少しだけですけど腹が立ちまして。

経験も浅くて若い人が一生懸命やった結果の『言葉の綾』なら、微笑ましいくらいの感じしますけど、声聞いた感じだと、おりの母親より少し若いくらいのオバハンですよ。

まぁ文句を付けることもなく、フルネームを喋って不在票ナンバーを教えようとしたら「ナンバーとかいいから住所は?」って言われまして。ちょっと待ってくださいーっつって不在票ひっくり返して住所を探すんですけど、どこにも載ってないんですね。

というのは、不在票って実際に配達に来てくれた方が置いていく紙なので、住所の記載が無いってことに気付きまして。

ちょっと恥ずかしい話なんですけど、このアパートに住み始めて1年にもなるのに、ぶっちゃけ住所とか覚えてなくて。

毎回、公共料金の請求書でもって住所を答えてるんですけど、こういうときに限って請求書が無かったりするんですよ。

「不在票ナンバーで配達の記録とか管理してるんじゃないんですか?」って聞いたら「おたくが住所喋った方が早いから言ってんの」って言われまして。

「ごめんなさい、引っ越してきたばっかりで住所とか覚えてなくて・・・」って言ったら「チッ、じゃあナンバー言って」って返ってきました。

電話越しに舌打ちされたのなんか何年ぶりだろうっつって。もうこれね、サービスを提供する側としてあるまじき行為だと思いまして。

おりは普通の人と比べると短気ですけど、声を荒げて文句を言ったことってのは無いですし、腹立ったーって話はよくしますけど、最終的にはそんなに怒ってなかったりするんです。でもこの件に関しては、黙るわけにいかんと。

もう腹が立ちすぎて、逆に「コイツどんな人相してんだ?」って思って、直接、郵便局まで取りに行ったんです。距離的に2キロくらいなんでね。

そしたらいましたよ、恰幅のいい眼鏡の女性が。例えるなら『龍が如くシリーズに出てくる花ちゃんの20年後』というか。

他のおじいちゃんに対応中だったんで少し待ってたんですけど、会話のそれを聞いてる限りは全然そんな感じしなくてですね。むしろ親身になって仕事してる感じだったんです。

「あれ?なんか違う」って思い始めたら、もうワケわかんなくなってきまして。声の感じも同じっちゃ同じのような気もするけど、電話越しだと違ったりするからなーっつって。

でも、おじいちゃんに対する対応とか見てると、どっからどう見ても郵便局員の鏡っつーくらいの真摯な対応なわけです。

遂に順番が回ってきて、考えててもしょうがないっつって「さっき不在票入ってたって電話した、コーポはてなの佐藤ですけど」って言ったら「確認致しますので少々お待ちください」って言われまして。

「なんか思ってたのと違う!」って出鼻くじかれまくったんですけど、奥から20代前半くらいのすっげー綺麗な女性が出てきて、すっげー不愛想に荷物を渡してきました。

芸能人に例えると『深田恭子』みたいな。声聞いてオバハンだと思ってましたけど、全然若かった。肌とかプルップルしてた。

もうね、学生時代はミスキャンパスとかに選ばれてブイブイ言わしてました感もありましたけど、ここはもう大学じゃねーんだぞと。

可愛いからって許されると思ってます?っつって。お給料もらってるんですよね?っつって。

だったら「それなりの言葉遣いと最低限のマナーくらいは身に付けたらどうですか?」って言ってやろうかなって思いましたけど、それを言うのは花ちゃんの役目であって、おりの役目ではないことに気付きまして。

まぁ、あんまカッチカチの敬語でもお客さんとの間に距離が生まれるって説もありますよね。地元の郵便局の職員なら、タメ口くらいの感じが地域に密接な関係とか築けそうですもんね。あ、たぶんそういうことです、きっと。

つまり間違っていたのは、おりでした。全部、おりが間違ってました。『何様』っていうのは『どちら様』って聞くべきだーっつって、言葉遣いが間違ってるって指摘もありそうですけど、経験も浅くて若い人が一生懸命やった結果の『言葉の綾』なので、微笑ましい限りです。

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